3分でマスターできる登録商標の検索方法

ドメイン名と商標

  • ドメイン名と商標の権利問題

今まで取得されていないドメイン名は、誰でも申請すればそのドメイン名を取得することができます。いわゆる早い者勝ちのシステムです。

また、似たような商標が登録されていなければ、誰でも出願すればその商標を商標登録することができます。これも、早い者勝ちのシステムです。

つまり、ドメイン名は取得できたが、その名称が既に他人に商標登録されている。もしくはその逆といったことが、起こるようになりました。インターネットの普及により、ドメイン名と商標の権利問題が発生し始めてきたのです。

アリス事件

商標 ドメイン

フランスでドメイン名が商標権の侵害であるとして訴えを起こした事例のひとつにアリス事件(1998年判決)があります。事の経緯は以下の通りです。

  • 広告会社ALICEが「ALICE」を商標登録
  • ソフトウェア会社ALICE D'ISOFTが「ALICE D'ISOFT」を商標登録
  • ソフトウェア会社ALICE D'ISOFTが「alice.fr」のドメイン名を取得
  • 広告会社ALICEが「alice」の使用が商標権侵害にあたるとして、ソフトウェア会社ALICE D'ISOFTを訴える

この事件では、一旦は広告会社の主張を認めましたが、控訴審では逆にその主張は認められず、ドメイン名の取得は商標権の侵害にあたらないという判決が為されています。

登録商標と同じドメイン名の取得が商標権侵害にあたらないという判決に至った理由

  • 広告会社とソフトウェア会社とでは、業種が異なり、「alice」の使用が誤認混同を生じさせるものではない
  • ドメイン名は、原則として最も早く申請したものに登録が認められるものである

ジェイフォン事件

日本においても、ドメイン名を巡る裁判が行われています。そのひとつに、ジェイフォン事件(2001年判決)があります。事の経緯は以下の通りです。

  • ジェイフォン東日本が「J-PHONE」というサービスを開始
  • 大行通商が「j-phone.co.jp」のドメイン名を取得
  • 大行通商が「http://www.j-phone.co.jp」にてwebサイトを開設。サイト上に「J-PHONEのホームページへようこそ!」という表示をし、ジェイフォングループ各社へのリンクを貼り、携帯電話関連商品を販売
  • ジェイフォン東日本が大行通商を訴える

この事件では、ジェイフォン東日本側の主張が認められ、「j-phone.co.jp」の使用の差し止め、及び損害賠償の支払の判決が為されました。当時は、不正なドメイン名の取得を規制する法律がなかったため、裁判で長期間争われることも珍しくありませんでした。

本事件は、商標権の侵害ではなく、不正競争防止法における不正競争に該当することが認められたものです。この後、不正競争防止法は改正され、不正な利益を得る目的でドメイン名を取得する行為は不正競争にあたると明記されました。

ドメイン名は商標権で保護される?

文字通り、商標法は商標を保護するものです。つまり、ドメイン名は商標にあたるのかがポイントになるでしょう。ドメイン名はインターネット上の「住所」を表すものであると考えられます。全国的に有名な会社であっても、その住所に信用が蓄積されるなんていうことはないでしょう。

しかしながら、ドメイン名の使用の仕方によっては、商標としての使用にあたる場合もあると思いますので、一概には言えないところと思われます。